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もはや他人事ではない高額賠償!その内訳は〇〇だった!

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高額賠償はもはやどこにでも起こりえることで、どんな人にとっても他人事ではありません。でも、多くの高額賠償の場合、「なんであんなに高いの?内訳はどうなっているの?」と不思議に思いませんか? 今回はいくつかの事例を元に、その高額賠償請求の金額とその内訳を紹介していきます。

◆自転車事故で驚きの9500万円請求。その内訳は?

平成20年9月、神戸市北区の住宅街で当時11才だった少年が帰宅途中、マウンテンバイクで坂を下っていました。そのときに、知人と散歩していた女性に気づかず、正面衝突。突き飛ばされる形で女性は頭を強打し、意識不明の状態が4年も続いています。結果、その子の両親には9500万円という高額賠償が請求されました。

その内訳は、以下の通りでした。
①将来の介護費約が3940万円
②事故によって得ることのできなかった逸失利益約が2190万円
③けがの後遺症に対する慰謝料が2800万円

担当の裁判官はまず介護費に関して、女性の介護費を1日あたり8千円と計算し、平均余命年数を掛け合わせて算出。また、逸失利益約に関しては、専業主婦が入院中に家事が不可能だったとして、月額約23万円の基礎収入を平均余命の期間の半分で得られないという計算です。また、保険会社へ約6千万円の支払いを命じるなどしました。さらに、女性が意識が戻らないことで慰謝料などが高くなったようです。

◆器物破損が高いのは、「直接損害」よりも「間接損害?」

特に自動車事故などによって発生する器物破損。これも数百万円というレベルの高額賠償請求になりえるのです。たとえば、電信柱を壊してしまった場合、100万円以上の損害賠償が求められます。また、高速道路の電光掲示板などは桁が一つ違い、1000万円以上の賠償責任が発生することもあります。そのほか、道路標識は500~1000万円程度、信号機も500万円以上、ガードレールは30万円以上となります。また、店舗や業務車両などに損害を与えてしまった場合は、その物理的な損害金に加えて、「休業による収入減」、「営業の機会損失」という、いわば見えない機会に対して損害金が発生することもあります。

ちなみにモノに対する直接的な損害(・相手の車・ガードレール、カーブミラーといった公共物・建物など)は「直接損害」といい、物品の破損により相手の営業活動ができなくなる、または付随的に発生する費用などの間接的な損害(・店舗の破損による休業損害・代車費用)のことを「間接損害」と呼ばれます。

実際の事例としては、1994年に神戸で、呉服や洋服、毛皮等の高級衣類に対して器物破損を行い、2億6135万円の請求を冴えたケースや、パチンコ店への破損で、96年東京で、1億3580万円などもあります。このような非常に高額になるケースが多いため、対物賠償保険の補償額は「無制限」としておくといいでしょう。

◆飲食店事例

飲食や給食施設などでも高額賠償請求は良く聞きます。かつて、こんな事例がありました。

給食施設の仕出し弁当を食べた2631名が感染性胃腸炎を引き起こすウイルスであるサポウイルス食中毒を発症しました。仕出し弁当の提供先は主に工場や会社などであり、被害は452事業所に及び賠償金は4000万円以上となりました。このときの内訳は、治療費190万円、慰謝料1890万円、休業補償1650万円、特別費用370万円とのことです。

このように、高額損害賠償の内訳を調べてみると、医療費や機会費用の損失によって賠償金額が高額になるケースがほとんどです。基本的に多くの場合、その状況に応じた保険などがありますので、高額賠償を回避するためにも保険は調べて置いた方がいいでしょう。

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